【ラスベガス研修報告_番外編】波乱万丈の旅

​今回のラスベガス研修旅行は、弊社として初めての海外視察でした。「World of Concrete 2026」視察やフーバーダム、ボルダーシティの見学という刺激的な経験でした。しかし裏側で、実は「無事にたどり着き、無事に帰国する」こと自体が、かつてないほどのミッションとなってしまったのでした。

​予定通りにはいかない。だからこそ面白い。そんな、しびれる道中の舞台裏を振り返ります。

​【往路】シアトルで足止めからの「弾丸観光」への転換

​私たちの旅は、日本時間2026年1月19日に羽田空港を出発するところから始まりました。予定ではシアトルを経由してラスベガスへ。しかし、出発便の遅延により、シアトルに到着した頃には乗り継ぎの便の出発時刻ギリギリ。預けた荷物がなかなか出てこないことに加え、全員の入国審査が終わるまでに時間がかかり、あと一歩のところで搭乗に間に合いませんでした。

​航空会社のカウンターで告げられたのは、「振り替え可能な便は明日までない」という非情な宣告でした。翌朝から始まる展示会への参加を諦めかける中、事態は急展開を迎えます。なぜか「今日の夜の便があるからそれに乗りなさい」と、経緯不明ながらも奇跡的に当日便が確保されたのです。搭乗する便はソルトレイクシティ行きのため、再びトランジットの必要があり、ラスベガス到着は深夜になることから、過酷な道のりとなってしまいましたが、見方を変えれば夜までシアトルで過ごせるということ。

私たちは空港を出て電車に乗り、スターバックスコーヒー1号店に行くなどシアトル観光を楽しみました。そして、到着予定時刻を大幅に過ぎることにはなりましたが、深夜に無事にラスベガスに到着しました。

​【復路】早朝の絶望と迫りくるタイムリミット

​滞在中は大きなトラブルもなく、充実した視察を終えた私たちを待っていたのは、行き以上の「試練」でした。

​帰国当日の現地時間1月22日、ラスベガスからロサンゼルスを経由して羽田へ向かう予定でしたが、空港へ向かう途中で一通の通知が届きました。「搭乗予定便、欠航」。

​空港のカウンターで交渉するも、「ロサンゼルス行きは明日まで満席」の一点張り。しかし、翌日から仕事の現場がある社員もいます。「今日中に帰る」という強い意志のもと、自力で別の航空会社のチケットを検索。なんとか当日中の帰国ルートを見つけ出し、予約を完了させました。

​しかし、一難去ってまた一難。その便の出発時刻が迫っていました。空港内を全力で走り、搭乗ゲートへ。しかし、私たちの目の前で非情にもゲートは閉じられました。

​【運命の選択】「8人中、4人しか乗れない」

​途方に暮れる私たちでしたが、なんとか次の便への振り替えをしてもらうことが出来ました。その便に乗れば、ロサンゼルスでの羽田空港行き最終便に間に合うことがわかり、一同は胸をなでおろしました。

​ところが、数時間待っていよいよ搭乗開始というその瞬間、ゲートスタッフから信じられない言葉が飛び出します。

「8人のうち4人しか乗れない」

​オーバーブッキングか、機材の都合か。理由はわかりませんが、何度確認しても「4人だけ」という事実は変わりません。航空会社のスタッフは、引率リーダーに対してこう言いました。

「あなたが、誰を乗せるか決めなさい」

​苦渋の決断でした。仕事や家庭の事情でどうしても今日中に帰国しなければならないメンバーを優先し、泣く泣く4人を選出。残りの4人は、彼らを見送った後、ラスベガスからロサンゼルスまでタクシー(Uber)で強行突破するか(車で4〜5時間の距離です)、あるいはもう一泊するか。ゲート前で冷静に次のプランを練り始めました。

​【大逆転】サプライズの搭乗案内と、安堵の日本語

​すると、先に搭乗した4人を見送った直後、先ほどのスタッフが私たちに残りの4人に声をかけてきたのです。

「飛行機の中に入りなさい」

​何が起きたのか、一瞬理解できませんでした。直前でキャンセルが出たのか、スタッフが裏で調整してくれたのか。思い返せば、そのスタッフが引率リーダーに非常に選択を迫った際に「手続きが終わるまで必ず私の近くにいて」とも伝えていたのですが、確約はできないけれど、最後まで望みを捨てずに調整してくれていたのだろうか。そんな「粋な計らい」だったのだと、私たちは受け止めることにしました。

​こうして、奇跡的に8人全員でロサンゼルスに到着。羽田空港までの便はANAであったため、搭乗ゲートでは日本語の会話が聞こえてきました。その時の安心感は、一生忘れられないでしょう。

​トラブルが教えてくれた「結束力」

​予定より数時間遅れはしましたが、私たちは全員、その日のうちに日本へ帰国することができました。

​帰国日は、羽田行きの便に座るまでずっと胃が痛い思いでしたが、終わってみれば「なんとかなるもんだな」というのが率直な感想です。信じられないようなトラブルの連続でしたが、誰一人としてパニックにならず、互いを思いやりながら、全員でこの難局を乗り切りました。

​最新のテクノロジーを学んだこと以上に、この「想定外の事態に全員で立ち向かった経験」こそが、これからの私たちの仕事に大きな力をもたらすと確信しています。

​現場でも、人生でも、トラブルはつきもの。しかし、それをどう捉え、どう乗り越えるか。ラスベガス研修は、そんな私たちの「地力」を証明する旅となりました。